探偵に憧れた少年時代

男の子なら小さい頃に探偵に憧れたことがある人は多いのではないだろうか?

私もそんな一人だった。

ちゃちな変装道具とかルーペが入った探偵セットを使って探偵ごっこをしたものだった。

私のヒーローは「探偵物語」の松田優作だった。

もう少し大きくなると海外のハードボイルドを読むようになり、フィリップ・マーロウが松田優作に取って代わった。

現実の探偵がどんなものかを知るようになったのは、大人になってずいぶん経ってからだ。

彼らの仕事は浮気調査が7割、人探しが2割、その他が1割くらいだ。

その他というのは結婚身元調査とか、外回り営業マンのサボり調査とか、盗聴器発見とかだ。

警察の捜査が暗礁に乗り上げたような刑事事件に介入して、目の覚めるような解決をする華やかな仕事ではない。

それはフィクションの中の話だ。

探偵の実態を知るには、原一探偵事務所・訪問取材レポートというサイトが参考になる。

探偵業界は数千社の届け出があるが、個人企業・零細企業が参入と廃業を繰り返している世界らしい。

原一探偵事務所はそんな業界で43年も続いている老舗で、全国に18か所も拠点展開している大手だ。

サイトのインタビューを読んでいると、探偵の調査現場が目に浮かぶ。

かなり地味で忍耐力と体力と集中力が要求される。

自分にはとてもできない。

ドラマや映画と現実は違うが、プロの探偵は高い技術と誇りをもって仕事をしてるんだな、と納得した。